引っ越しをした

もしかしたら、他者から見ると無意味かもしれない引っ越しをした。

市内。元・住まいから車で6分。実家まで車で3分。

でも引っ越したかったから引っ越した。

失ったものは、お金だけ。

得たものは、素晴らしい朝日と夕焼けの空、町の喧騒、クリーンで快適な暮らし。

我ながら、良い引っ越しだと思う。

 

もともとこういう、理想(?)の暮らしをする予定で、ちょっと2年半寄り道しただけだと思うようにしている(笑)

 

引っ越しをしようと思った、別の理由は、物を減らしたかった。というもの。

自粛期間に「Tommy」さんというYoutuberの動画を見て、物が少ない暮らしにあこがれた。もちろん、巷で言う、「ミニマリスト」と比べると、服は「Tシャツ何枚重ね着できるか?!選手権」ができるくらいたくさんあるし「座布団何枚?」というくらいタオルが山積みになっている現状もある。(頑張って、雑巾として全うさせてから逝かせたいんだ…!)

でも、多くの書類をデータ化したり、期限を見て食品や書類8などを処分できたし、仕事用の書籍もたくさん売ることができた。

また、「まだ使える」という「もったいない精神」の支持だけで持ちこたえていた多くの物を手放した。「使える」のではなく、「使うのか」で判断した。

断捨離して思ったことは、結局私には、大量の物を使いこなす能力がないのだ。

①飽きっぽくて3日坊主

②面倒くさいことは後回し(だからレシートが貯まる…)

③どこに何がしまってあるか、掃除をすればするほど分からなくなる。

だから、できるだけたくさんの物を持たない方がいいのだ。

 

また、Tommyさんの影響で、服のテイストも定まってきた。

それはいわゆる「ノームコア」ってやつだ。

高校生までの制服時代を経て、大学生になったときに私が一番頭を悩ませたのが、「ファッション」だ。周りはみんなおしゃれな人ばかり(に見えた)だったのだ。ある種のノイローゼのようになっており、時間を見つけては街を徘徊し、安くて見目のいい服を買って、しばらくすると「なんか違う」を繰り返してきた。あの時の、ちりも積もればの小金たちを、今集めて募金でもしたい。なんと、まあ、もったいないこと!

とにかく、その経験から、私は「ファッションセンスがない」ということにようやく気付いたのだ。雑誌をまねしてもだめ。はやりだけを追いかけるのもだめ。もうこうなったら…

と、思い切ってTシャツ生活をすることにしたのだ。白、黒ベースのTシャツに、ジーパンやスカート数枚。似合わない服や、流行のテイストが強すぎる服は処分したのだ。(現在Tシャツの枚数が多いのは、「この夏が終わったら、さよならしよう」という未練のため)

すると、どうだろう。

朝、服を選ぶのが楽になっただけではなく、何を着ても「よし!OK!」という気持ちになって家を出られるようになったのだ。未だかつて、こんな気持ちになったのは、友達の結婚式のために、1時間かけて化粧し、前夜に3時間かけて練習したセルフヘアセットが成功したときぐらいだ。

また、町に買い物に行っても、「新しい服がほしい」と思わなくなった。大学生とは違って歳のせいもあるだろうが、私はこれを「買い物の呪縛からの解放」と思っている。これまで私は、何か、常に新しい自分でいなくてはならないという恐怖感がずっとぬぐえなかったのだ。まあ、『引っ越し』してる時点で、何か総合的に「新しい自分」になりたいという欲求を満たしてしまったのかもしれないが(引っ越しには、自分の納得できる理由があるので、カウントしないことにしておきたい。)

とにかく、人生の悩み事がひとつ減ったのだ。これは、自分史上すごい革命だと思う。(Tシャツ革命と呼びたい)

Tommyさんの生活にはほど遠いけど、自分の好きな家具や本、道具に囲まれて、でも囲まれすぎず、小さく暮らしていけたらと思う。

そんな新居からの初ブログ。これにて、失敬。

 

▶Tommy

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